説明文の歩き方
こんにちは!
お助け中学入試国語 ゆりです。
説明することの本質を理解しよう!
今回は、説明文・論説文理解のポイントをお話ししたいと思います。
前回の記事では、説明文よりも物語文の方が難しいと書きました。
確かに、説明文は「自分の主張を読者にわかりやすく伝えたい」という目的で書かれたものなので、基本的には読み取りやすいはずなのです。
「基本的には」と書いた理由とは…?
まずは「出題傾向」の記事でも書いたように、中学入試国語で出題される文章は、一般的な小学生が読むレベルをはるかに超えていることが原因です。
自然科学や人間関係などのテーマだと比較的身近な内容であり、想像しやすいものもあるのですが、哲学や経済などがテーマとなった出題だと、手も足も出ないこともあります。
また、小学生はそれほど「論理の流れ」をつかむことに長けていないことも原因です。
大人でもいないことはないですが、小学生はより顕著です。
会話をしていて、急に脈絡なく自分の言いたいことを放り込んでくる子。
「だから…」といいながら、見当違いのことを述べる子。
大人の論理をつかめず、話の流れがわからないため、問いも解けないのですね。
説明文・論説文とは、正しい型を使用して、理由や言い換えを駆使して、自分の言いたいことを相手にわかってもらおうとする文のことなのです。
説明文・論説文理解に必要な能力とは?
では、どうすれば説明文を読み解くことが得意になるのでしょうか?
具体的に考えてみましょう。
具体化と抽象化の能力はあるか?
「酸性雨」「温暖化」「放射能汚染」を抽象化してみましょう。「自然破壊」という言葉が思い浮かびます。
では、「麺類」を具体化してみましょう。
「ラーメン」「うどん」「そば」などが思い浮かびます。
つまり、「まとめたり、くわしくしたり」が自由自在かどうかということです。
四年生後半以降は、この能力が無いと説明文は読み解きにくくなります。
ふだんから「例えば?」と「つまりどういうこと?」という接続語を使い、この能力を鍛えましょう。
段落読みができているか?
物語文もそうですが、国語の苦手な子は、重要度の高い部分がわからず、のっぺりと平均的に文章を読んでいます。
それに対して国語の得意な子は、ざっと目を通しただけで、それほど考えなくとも解答を作ります。
それは、一読した際に、各段落の話題が何で、どういう役割をしているかがわかっているからなのです。
「具体化・抽象化」の能力を鍛えるためにも、また論理的思考を身につけるためにも「この段落の中心文はどれか」と「どういう意図の段落か」を考える訓練をしましょう。
段落の意図とは…
・理由説明
・具体例
・まとめ
・意見
・対比例を用いた補強
・似た例での補強
などがあげられます。
説明文・論説文的知識を増やせているか?
先述の通り、中学入試国語の説明文・論説文のレベルは、小学生のそれを超えています。
そのため、ただ闇雲に読書をしても、自分の殻を破ることはできず、入試に対応できる力はつきにくいのです。
そこで、与えられている塾のテキストやテストを用いて、親子で一緒に内容を噛み砕いてみましょう。
音読をして、お子様がつまった「身体に身についていない言葉」を発見したり、保護者ご自身の体験で具体化したりすることで、紙の上の内容がお子様ご自身の体験となります。
塾のテキストやテストは、その学年の子のレベルを少し超える程度のものを狙って出題しています。
ですから、毎週しっかりと身につけていけば、自然と語彙や体験のレベルは上がっていきます。
まとめ
国語は、語彙・体験ともに保護者が圧倒的有利な立場にあります。
他教科よりも、保護者の方が指導できる幅が広いと思いますので、ぜひお子様と一緒に国語を楽しんでいただきたいと思います!
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otasukekokugo@gmail.com
皆様とお子様が、笑顔で中学入試を迎えられますように。
お助け中学入試国語 ゆり