説明文・論説文の読解授業、全部見せます!
こんにちは!
お助け中学入試国語 ゆりです。
力の付く授業には秘密がある!
前回は、物語文を授業するときによく使う内容を、図も交えてお伝えいたしました。
今回は、説明文・論説文を授業するときのフォーマットについてお話いたします。
前回もお話ししたように、授業をしているときに気を付けていることは…
・正しく読解させる
・自分の言葉で表現させる
・受け身の授業にしない
・とにかく書かせる
・国語は実技科目である!
ということでした。
講義形式で授業をしていても、小学生に力をつけることはできません。
授業中にヒントをちりばめつつ、自分の力で授業時間内に読解を完成させる。
それを、自分の手で表現させる。
時には単純化し、時には細密に表現させる。
それは、説明文・論説文でも同じなのです。
そんな試行錯誤の中で生まれてきたフォーマットをご紹介したいと思います。
説明文・論説文の読解授業のフォーマットとは?
今回は、説明文・論説文の授業のフォーマットを紹介していきます。
授業の予習では、次に紹介するフォーマットのうち、どれを使うべきか・どれが使えそうか、その回の達成目的に合うものはどれかを考え、文章と受け持っている子の力量に合わせて応用していくのです。
構成をつかむために
まずは、論説文の基本形です。
序論→本論→結論の流れを意識させます。
最初に、黒板に「序論→本論→結論」の見出しだけを書き、それぞれの部分に当てはまる内容を子ども達に見つけてもらいます。
結論から先に見つけて、その結論に至るための道のりを逆算して考えると、本論も序論もうまく見つかりますよ。
段落の関係をつかむために
各段落の内容を20字〜30字程度で要約していきます。
まずは、その段落で最も中心と思われる部分に線を引きます。
・段落の初めや終わり
・具体的内容より抽象的内容
・「〜べきだ」「必要だ」的な意見文
・「〜でしょうか?」とった問いかけ文
・「つまり」「しかし」などの後の文
以上のような、要点を作りやすい部分に注目させると、学力に関わらず、要点を見つけてくれるようになります。
要点を見つけたら、その文の主語と述語にチェックをつけます。
さらに、話題に関わる修飾語を二つか三つ選ぶと、だいたい20字〜30字になります。
「なんとなく」書かせるのではなく、上記のようにシステマティックにポイントを話すことで、記述が苦手な子も安心して書いてくれるようになりますよ。
その後、完成した要約を板書しながら、文章を最後まで読みます。
具体的とまとめの関係を意識させたり、段落と段落の分かれ目に目を向けさせます。
そうすることで、「どこに何が書いてあるか」が高いレベルで理解できるようになります。
段落の関係をつかむために
段落ごとのまとまりを意識して読むことに慣れてきた子達であれば、初めから段落図を作らせることもあります。
同じような内容を述べている並列の関係であったり、逆接でつながる対照的内容であったりすれば、横に並べることができます。
まとめと具体的の関係を理解させるのにも適しています。
「段落図を書いて!」と言うと、子ども達は色々と工夫をしながら、様々な答えを見せてくれます。
一人ひとりの答えに瞬時に目を通して正誤を判断しながら、時にはヒントを出しながら、正しい理解へと導いていきます。
対比をつかむために
論説文で最も多く使用される説明手法は、「対比」であると思います。
自分の意見の正しいことを伝えるために、反対の例を出すことで、説得力を強めるわけです。
本文全体にポイントが散らばることも多いため、難度の高い記述を作りやすいです。
入試問題でも、難関校〜最難関校でよく出題されるパターンです。
このパターンの文章を扱う授業では、文章に目を通した後に、「〜と〜の違いを100字以内でまとめよう」と発問し、あとは子ども達が書いたものをどんどん採点していくパターンが多いです。
とにかく「自分で要点を見つけ、自分でそれをまとめる」経験を積むことが必要です。
おわりに
いかがでしょうか?
「なんとなく国語ができる子」のテストの解き方を見ていると、非常に効率的であることに気がつきます。
文章を一読した際に、どこが問われそうなポイントかをすでにつかんでいるので、問題を見た瞬間に、答えが書いてある場所に戻ることができる。
今回ご紹介した方法は、お子様をそんなふうに仕上げる読解方法です。
ぜひ、ご家庭でも実践していただきたいと思います!
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皆様とお子様が、笑顔で中学入試を迎えられますように。
お助け中学入試国語 ゆり