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物語文の歩き方

こんにちは!
お助け中学入試国語 ゆりです。

 

物語文には暗黙のルールがある!

今回は「物語文の歩き方」と題して、より具体的に物語文理解のポイントをお話ししたいと思います。

 

子ども達に「物語文は好き?」と聞くと、多くの子は「好き!」と答えます。
理由を聞くと「言葉が簡単で読みやすいから!」というのが多いでしょうか。


しかし、プロの先生から言わせてもらうと、実はそうではない!
説明文や論説文の方が(文章難度にもよりますが)取り組みやすい問題が多いのです。
なぜなら…
「物語文では、本文に書いていないことなのにそれを答えなければならない」という、暗黙のルールがあるからです!


これを頭に置いているのとそうで無いのとでは、物語文の得点が大きく変わりますので、ぜひお子様にお伝え下さい。


本文に書いていないことを答えるわけですから、当然レベルは上がります。


考えてみれば当たり前のことです。

論説文は「筆者の論を説明する文」なので、筆者が自分の主張を相手に伝えるためには、不明な点があってはならないのです。
問題も、主張に至る流れがつかめているかが中心になります。

 

しかし、物語はそうではありません。
いちいち「この主人公はせっかちな性格で…」とか「この登場人物は、今嬉しい気持ちで涙を流している」とか「雲間から光が差し込んだと書いたのは、主人公の行く末に希望が見えたからだ」などとは書かないのです。

そんなのをいちいち書いていたら、格好悪いですよね。
行間を読む力が、そこでは求められます。
これが、苦手な子はとことん苦手なのです。

 

物語文を理解する基本三点とは?

というわけで、物語文理解の基本をまずは押さえましょう!

 

場面設定が理解できているか?

場面とは「時・場所・登場人物・出来事」の四つの要素に分かれます。


文字列を映像化して、まるで映画を観ている時のように想像できると、スピーディーに読み進めることができます。
物語文の初めに、それまでのあらすじがある場合は、熟読しましょう。
頭の中に映像化できるまでは、序盤を繰り返し読むのも手です。

その物語が、小学生の生活から遠ければ遠いほど難度は上がります。

明治時代が舞台だったり、外国のお話だったり、主人公が大人だったりする場合ですね。

 

心情の流れをつかんでいるか?

物語文では、登場人物の心情理解が問題の中心になります。
主人公や主要な登場人物が、どのような気持ちでいるかを読み取りましょう。
その際「理由となる出来事→心情→心情表現」という3ステップをしつこいほど確認すると良いです。


設問では「父は涙したとあるが、なぜ泣いた?」のように聞かれます。
原因は何か?どのような気持ちか?どのような表情や行動をした?という点がまとめられれば、物語文は怖くありません。


理解の幅を広げるため、心情語のストックを増やしておくと便利です。
うれしい・楽しい・悲しい・さみしいといった基本的なものから、後悔・うしろめたい・けなげ・共感といった高度なものまで、用例とともに理解しておけば、怖いものはありません。

 

主題は理解できたか?

主題とは、その物語を通じて作者が読者に伝えたいメッセージだと考えて下さい。
具体的な物語を一般化して教訓にしたものととらえていただければ結構です。
例えば、みなさんご存知「桃太郎」であれば、「正義は勝つ」となります。
(アンパンマンもドラゴンボールもこれですね)


他にも…
孤独
・恋の成就
・友情の実感
・成長
・別離の悲しみ
など、様々なものがあります。
どのような種類のストーリーかを読み取る、全体を俯瞰する力があれば、スピーディーかつ正確に物語文を理解することができます。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

国語が苦手なお子様には、以上3点を意識しながら、物語文を読む練習をしていただくと良いです。
時には、一学年下げて演習してみることも手ですよ!

物語文マスターに向けて、がんばりましょう!

 

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皆様とお子様が、笑顔で中学入試を迎えられますように。

お助け中学入試国語 ゆり