ゆりのお助け中学入試国語!

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論説の細部読解part1「接続語」

こんにちは!
お助け中学入試国語 ゆりです。

接続語は合否を分ける!

今回より、論説の細部読解に移ります。
まずは、ほとんどの学校で出題される「接続語」のポイントをお話しします。
接続語は、国語の論理を苦手とする子には鬼門となる単元です。
なぜなら、空欄と選択肢の数が同じ場合が多いため、一ヶ所間違えると将棋倒しのように間違いが続くからです。
さらに「国語が得意ではないけれど苦手でもない子」であれば、接続語は全て正解します。ということは、もし接続語で間違えると、配点にもよりますが、4点〜6点のビハインドを抱えることになるのです。
1点を争う入試の場では、これが痛いのです。

例えば、4科目400点満点の学校で考えてみましょう。
よっぽど飛び抜けた子でない限り、360点以上で合格することは少ないですね。いるとすれば、よっぽどの安全策を取った場合です。
150点を割ることも少ないですね。同じく、よっぽどのチャレンジをした場合です。
だいたいは、320点〜220点くらいのレンジに収まることが多いです。
そうなると、もし500人の受験生がいる場合、単純に計算して、1点の中に5人程度の受験生がいることになります。
そんな中、接続語で4点を落としたとしたら…?
20人程度にごぼう抜かれ状態になるのですね。

ということで、接続語という単元は「落とすことができない」のだとご理解いただけたでしょうか。
といっても、接続語は、正しく練習しさえすればきちんと正解できる部分なので、しっかりと訓練しておきましょう!

接続語を解くときの材料

考えるべきことは2点です。
まずは、接続語の種類を知ること。
そして、接続語の射程距離を知ること。

以上2点についてお話しします。

接続語の種類について

→接続語は、別名「つなぎことば」とも言うように、前後の部分を結ぶ働きがあります。
以下の七種類の関係を頭に入れましょう。

①順接(理由と結果のつながり)
→雨が降った。だから、傘をさした。
②逆接(反対のつながり)
→雨が降った。しかし、傘をささなかった。
③説明(結果と理由・いいかえ)
→傘をさした。なぜなら、雨が降ったからだ。
→国語も、算数も、理科も、社会も好きだ。つまり、勉強そのものが好きなのだ。
→好きな料理?たとえば、寿司や天ぷらなどの和食だね。
④並列(ならべるつながり)
→父は、弁護士であり、また、政治家でもある。
⑤添加(加えるつながり)
→昼にラーメンを食べた。さらに、おやつも食べた。
⑥選択(選ぶつながり)
→お昼はラーメンにしようか。それとも、カレーにしようか。
⑦話題転換(話を変えるつながり)
→以上で報告を終わります。さて、続いては〜先生の報告です。

接続語には以上の七種類があるということをまずは押さえましょう。

接続語の射程距離について

接続語の前後の部分を読み解くことで、その関係を読み取り、正しい種類の接続語を入れる。
慣れればそれほど難しくありません…が、気をつけておくことが一つ!
それが「接続語の射程距離」です。
子どもたちに「接続語ってどういう働き?」と言うと、だいたいは「前後の文をつなぐ!」と返してくれます。
しかし、実はこれは完璧な答えではありません。
実は、接続語はその場所によってつなぐ範囲が異なるのです。
次の四種類の射程距離を覚えましょう。

①語と語をつなぐ
→お昼はラーメンか、または、カレーか、どっちがいい?
「または」という選択の接続語がつないでいるのは、「ラーメン」と「カレー」です。一文の中に接続語がある場合は、その前後の語と語のみをつないでいるということです。

②文と文をつなぐ

→私は彼が好きだ。ただし、気が強いところをのぞいて。
「ただし」という接続語は、前の「〜好きだ」と、後の「気が〜のぞいて」を補足してつないでいます。
このように、文と文の間に接続語がある場合は、当然文と文の関係を読み解くことになります。

③形式段落と形式段落をつなぐ
→私はラーメンが好きで、毎食でも食べたいと思っている。塩もいいし、醤油もいい。味噌バターのような変わり種もまた味わいがある。
しかし、ラーメンを食べるときには、健康にも気遣わねばならない。塩分や脂質・炭水化物の摂りすぎは、成人病に直結するからだ。

「しかし」という接続語は、段落の冒頭にあります。この場合は、前後の文だけを見ていては、正しく答えることはできません。前後の段落の内容を把握した上で、段落同士の関係をつかむ必要があるのです。
→ここが意外と見落としがちです。

④意味段落と意味段落をつなぐ
→③の発展系です。段落の冒頭にひとマスの空欄がある形式段落。その形式段落を同じ意味のものでくくったひとかたまりを「意味段落」といいます。
この意味段落と意味段落をつなぐ場合もあるのです。
③との違いを見分けることは難しいですが、それほど厳密に考える必要はありません。
まずは①〜③の、空欄のおかれた場所によって射程距離が変わるということを理解しましょう。
その上で、文章全体の構成をつかむことができるようになってくれば、④も理解できるようになります。

まとめ

いかがでしょうか?
このように、接続語とは「どこまでの範囲が、どのような関係か」を理解する単元なのです。
射程距離については、その空欄の場所から、ある程度機械的に判断できるので、見落としがちなわりに分かりやすく、学習効果があると思いますよ。
テストで、接続語をぽろぽろ取りこぼしてしまうお子様には、ぜひ上記のような話をしてあげて下さいね!

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皆様とお子様が、笑顔で中学入試を迎えられますように。

お助け中学入試国語 ゆり