物語の細部読解part4「心情語」
こんにちは!
お助け中学入試国語 ゆりです。
心情語の流れをおさえよう
前回まで、心情は以下の①〜③の順に流れていくということをお話ししました。
①理由となる出来事(本文中にある)
↓
②心情(本文中に直接書いていない)
↓
③心情表現(本文中にある)
心情の問題は、この③の部分に傍線が引いてあることがほとんどです。
そして、答えになるのは、③に至るまでの心情の流れ。つまり、①と②をセットにして書けばいいのですね。
しかし、②の心情語は、本文中に直接書かれていないことが多く、記述のときは①と③との関係をもとに自分で考え出さなければならないのです。
物語文に弱さのある子は、この心情語のバリエーションが少ないことが多いです。
読書経験が少なかったのかもしれません。
映画やドラマに親しんでないからかもしれません。
まだその心情を理解する精神年齢にななったのかもしれません。
しかし「このような場合には、人はこういう気持ちになり、それを〜と表現し、その気持ちになった人は〜のように表現する」という、心情の一連の流れを、まるでコンピュータにインストールするように頭に入れることで、心情を学習することができるのです。
そう、心情とは、学習するものなのです。
何でも「ヤバい」で表現してしまうような子が多い中、細かな心の機微を正しい語彙で表現する子になる。
それは、非常にクリエイティブで、ワクワクすることだと思うのです。
心情語を増やそう!
というわけで、今回は「心情語のバリエーション」を学習しましょう。
それぞれ、まずは「〜系列」という大項目を設け、次に小項目としてその仲間の心情語をまとめてあります。
それぞれの小項目のはじめの方の心情語は、記述で使いやすいので、しっかり頭に入れるようにしましょう。後の方にいくほど高度な心情語を並べてあります。後の方の心情語は、何系に属しているかは判断できるようにしておきましょう。
プラス方面の心情
まずは、プラス方面の心情から。
「喜び系列」
うれしい・得意・満足する・よろこぶ・面白い・楽しい・夢中・じまんする・興味をもつ・好奇心をもつ・ほこらしい
「安心系列」
安心・ほっとする・すっきり・なつかしい・おだやか・気楽・晴れ晴れ・朗らか
「感動・感謝系列」
感謝・感動・感激
「愛情系列」
好き・親しみ・愛している・大切な・いとおしい・いじらしい
マイナス方面の心情
次に、マイナス方面の心情です。
「悲しみ系列」
悲しい・つらい・さびしい・がっかり・悔しい・苦しい・落ちこむ・残念・傷つく・後悔・罪悪感・失望・絶望・なげく
「怒り系列」
おこる・腹をたてる・不満を持つ・反発する・意地っ張り・むきになる・不平・反感・しゃくにさわる・意固地
「不安系列」
不安・悩む・心配・困る・緊張・気がかり
「恥ずかしさ系列」
恥ずかしい・照れる・きまりが悪い・バツが悪い
「あせり系列」
あせる・いらだつ・落ち着かない・いらいらする・もどかしい
「憎み系列」
きらう・うらやむ・しっとする・うらむ・ばかにする・ねたむ・そねむ・軽んずる
最後に、プラスにもマイナスにも転ぶ場合がある「驚き」です。
「驚き系列」
驚く・びっくりする・疑う・不思議に思う・意外な・疑問に思う・あきれる・がくぜんとする・ぼうぜんとする・けげん
おわりに
いかがでしょうか?
これくらいを頭に入れておけば、どのようなパターンの物語文が出てきても怖くありません。
ぜひ、この夏は、お子様と楽しみながら「心情のインストール」にチャレンジしてみましょう!
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皆様とお子様が、笑顔で中学入試を迎えられますように。
お助け中学入試国語 ゆり