ゆりのお助け中学入試国語!

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文章理解の段階part2

こんにちは!
お助け中学入試国語 ゆりです。

前回に引き続き、今回も「文章理解の段階」についてお話しします。
前回は「一語を理解する」ことの大切さについてお話ししました。
今回は「一文を理解する」段階です。

一文を理解するとは?

さて皆様、次の文をご覧ください。
「おまわりさんがあわてて逃げるどろぼうを追いかけた。」
…違和感を覚えていただけたでしょうか?少し考えてみましょう。

一言で言うと、これは修飾の関係が上手くいっていない文です。
「おまわりさんがあわてて」いるのか、それとも「あわてて逃げるどろぼう」なのかがわからないのですね。
正しい文にするには、読点を間に入れて「おまわりさんが、あわてて」とするか、もしくは「おまわりさんがあわてて、」とするか。
もしくは、語順を入れ替えて「おまわりさんが追いかけた」にするか。

このように「一文を理解する段階」とは、主語・述語・修飾語の関係を正確につかみ、あやつることができる段階です。
一文の内での言葉のつながりがわかるため、話題とその説明が明確につかめている状態であると言えます。

本文全体のキーワードをつかむことは、説明文・論説文の基本となる部分ですが、その際も「一文を理解する段階」に達している必要があります。
なぜなら、キーワードは…
「キーワードは〜だ。」や、
「〜はキーワードだ。」のように、主語や述語の位置に置かれることがほとんどだからです。
説明文・論説文を読んでいて、すぐに話題をつかめる子は、この力が発達しているのですね。
おそらく、感覚的に主語と述語をつかみながら読んでいるのだと思います。

出題パターンを知ろう!

出題のパターンを知ることで、前もって対策をすることができます。
また、どのような段階を苦手としているかがわかるようになります。
このブログの目的である「論理的に読解する」方法を身に付けるためにも、ぜひお子様の現状を分析していただければと思います。

主語・述語・修飾語の語句問題

文法の問題として「主語・述語・修飾語」が直接聞かれる場合。
「この言葉にかかる言葉はどれ?」
「この言葉の主語はどれ!」
と聞かれるパターンですね。
言語事項の問題として独立している場合は別ですが、文章読解のさなかにこの問題がある場合は、読解の核になる部分であったり、特別に難しい場合だったりするので、注意が必要です

同音異義語・同訓異字

同音異義語・同訓異字の漢字を書く場合。文脈から判断する必要があるためです。
「カテイ」を書くとき、「過程・家庭・仮定・課程・下底」などを使い分けるには、その言葉がどこにかかるかをつかむことで、意味を決定する必要があるのですね。
「学習過程を振り返る(過去の道のり)」
「家庭学習に精を出す(つまるところ、家のこと)」
「彼が今ここにいると仮定すると…(仮に)」
「小学校の課程を修了する(一定期間の学業・仕事)」
それぞれ、問われた部分の周りから、正しく情報を得るようにしましょう。
漢字テストにて、いつも違う意味の漢字を書いてしまう子は要注意です。

語の意味

指定された語の意味を答える場合です。
単に「うしろめたい」の意味を書くのであれば「自分に悪い点があって、気がとがめる。」となりますね。
しかし、もし指定された語を知らなければ?
もうその問題には正解できないでしょうか?
そんなことはないのですね。
例えば、「下火になる」という言い回しを知らなくても、そのつながりから意味を推測できるのです。
「この頃は少し下火になったが、ひところ講演会に人気があって、満員盛況が方々にあった」
と言われたら、「人気がなくなった」という意味だとわかりますね。

さらに、辞書的な意味ではない使い方をしている場合は、文脈から推測するしかないため、特に注意が必要です。
「子供のわがままを全て受け入れてしまう母親の『やさしさ』」
このときの「やさしさ」は、皮肉的な使い方をしていることがわかります。

記述力のレベルアップにも!

「主語・述語・修飾語」を使いこなせない子は、たいてい記述形式で答えをまとめるのが苦手です。
主語や述語がねじれたり、修飾語が足りなかったり、つながりが間違っていたりと、減点になる要素だらけの記述になるパターンですね。
お子様の解答用紙を分析し、上記のような状態であれば「主語・述語・修飾語」の徹底復習が必要です。

おわりに

どんな長い文章も、まずは一文の理解から!
正しい理解を目指して、がんばりましょう!

次回は「文と文とのつながりを理解する段階」です。
お楽しみに!

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皆様とお子様が、笑顔で中学入試を迎えられますように。

お助け中学入試国語 ゆり